低徊趣味ぶろぐ

漫画家・嘉村朗のブログ

「ちっかの」に思うこと

先日納品した「ちっかの」25話はわりとよく描けたな~と振り返る。

 

20話以降からは一層地味めな漫画になっていると自分でも思っているのですが、それでも読んでくれる方がたくさんいらしてお陰で連載も続けられております。

本当にありがとうございます。

f:id:low-k:20171003110919j:plain(←10/5配信、24話のシオちゃん)

主人公のシオちゃんは別段美人というわけでもなく、わたしの地味で不安定な作画も相まって少女漫画界では無茶苦茶しょぼい女の子なんですよね…。

でもわたしはそんなシオちゃんのことが好きですし、面白いと思っているのです。

「ただのシオちゃん」の心と行動にみられる小さな変化。それは彼女にとってとても貴重な時間であり体験です。

わたしはそれを讃え喜びたかった。他人に興味を持ったり、思いやったりできるようになることはスゴイことなのに、その変化に気づく人は少ない気がしたし、変化した本人さえも別段気にかけていないように感じたからです。

大事件が起きるわけでもなく(恭二くんと付き合うことが1番の事件かも笑)、ひたすら日常を追っているせいか地味な漫画になっちゃったけど…。

けど、そんな地味な漫画に呼応してくれる方が一定数いる奇跡。

感謝の気持ちでいっぱいです。