※漫画を描きたくなくなってしまった人の記録なので読むとツライと思います。そのうちわたしは必ず復帰するというかすかな希望を頼りに、未来の自分が面白がって憂鬱な日の記録を読み返すためにここに記しておきます。
この2ヶ月、漫画の作画に触れずに過ごしてきました。
ちょっとだけおまけマンガを描いたりイラストを描いたりしましたが、制作に時間ばかりを食うばかりでした。そんな程度のことしかできない自分が嫌で認めたくありませんでした。
でももう身体が漫画を描こうとしないし……。待つしかないのかな……?と、ただただ健康な身体作りに努めました。
数日前からこれまで付けてきた「まじです!」のノートとメモを読み返しています。
18話以降の「まじです!」構想ノート。
解読は10~20分でギブアップ。
「一日で20分を2セット取り掛かればエライ!」と自分で鼓舞しつつ……。読んでいると苦しくなって、頭が漫画とは関係ない全然違うことを考え始めます。
それでも、読み返すと本編には描かずにおいたエピソードやストーリー展開がたくさんあることに気がつきました。
他にもひとの心の問題とか、人間関係の形とか現象について、いろいろと深くものを考えていたんだな~と過去の自分のしていたことに関心したり……。読むまですっかり忘れていましたが。
漫画をこれまでのように毎月連載で描き続けられるのか、正直自信がありません。
お話作りもキャラ造形も演出もセリフも画力も、「漫画」にまつわるあらゆるセンスと能力が自分の思い描いているレベルに永久に満たせないことがこの年齢になってやっと身に沁みてわかりました。こういう本気に考えすぎる性格のところとか、手を抜くのが怖くてやりすぎる(そのわりにこの程度ですか笑という能力値の低さ)が一番の問題点だともわかってきました。こういうバカな自意識と完璧主義はいけません。自分で自分の自由な感性を殺していくだけです。
ただ好きなように楽しいように生きて、考えて、描いていけばいいのに。
↑浦和の有名ケーキ屋さん「アカシエ」のケーキ。超濃厚。美味しいものを食べるのは楽しいけれど1人で食べても満足しない性格なんだなあと思うようになったこの頃。でも全部ひとりで食べた。笑。
好きなもの
やりたいこと
楽しいこと
嬉しいこと
これらはわたしの中にもありますが、どれもこれも「漫画を面白くするために使えるに違いない」という打算的な思惑でやっているものばかりです。
なにかに打ち込んでいる一瞬一瞬は楽しい発見がいっぱいで喜ばしいけれど、それらは別に生きる夢にも希望にもならないし、嫌なことを忘れられるというほど濃度の高い集中力にもならず、次の瞬間には非常に虚しい気持ちになります。
もっと明日が楽しみになるような生き方があるのではないかと思ってしまいます。
自分に抱くイメージが高すぎて現実とギャップがありすぎることがいけないのかもしれません。期待しすぎとか。だからって自分を貶めるのは間違いですし。
すごい漫画を描くとか、漫画家としてどう見えるかとか、お金を稼がなきゃとか、仕事場をうまくマネジメントしなきゃとかそういう上手く器用に仕事できているスタイルには本質的に向いていないんだとわかりました。
もう全部やめにして、ただの嘉村 朗として嘉村 朗の漫画を描くことに集中していきたいです。
売れた売れないはもちろん気になるけれど、そんなことはわたしの問題と言うより編集部が気にするものだし、数字の問題は編集部がなんとかすればいいじゃないですか。(有難いことにわたしはお世話になっている仕事先から催促されたり強引な要求をされたことは一度もありません。今回も快く休ませてもらっていますし、たくさん心配いただいて大事にしていただいております。)
自分なりの生き方、考え方、スタイルを自分自身で見つけられるようになりたいです。それは自分と似たような他の人の役に立つヒントになるかもしれないし、そういう超微力な影響力を身に纏うことだけでもできれば、わたしの場合、もう十分生ききったことになると思います。
引き続きがんばります。