低徊趣味ぶろぐ

漫画家・嘉村朗のブログ

わたしの本番で日常

あまりこんなことを言うものではないとわかっていても言ってしまいたいので書きますが、わたしはおそらくこの先自分の作品が本になることがあってもたぶん気持ちは静かでぼんやりしているんだろうな〜と思うのです。。
漫画家になれたとか本になったとか本が売れたとかで
わたしの何かが満たされることは決してないのだと思うのです。

さかのぼれば学生時代、受験に合格したときも何故か全然嬉しくなくて呆然としていたら「もっと喜びなさいよ!!!」と母に怒られたりしていました。どういうわけか「ヤッター!!!!!フーッ!!!合格したぜーーーー!!!!!」って盛大に大喜びする気分にはまったくなれず気持ちは静寂に満ちテンションもフラットなままでした。

そんな自分がなんだか天邪鬼で嫌なやつに思えて仕方なかったのですが、
たまたま見かけた記事を読んだらなんだかその理由がわかった気がしました。

人生は練習と思ってる所が本番で、本番と思ってる所がオマケだ。-teruyastarはかく語りき

勉強は日常が本番で、試験や合格はオマケです。

そう、一見ゴールに見えるような部分はオマケだった…!!
学習すること自体にフォーカスを当てていると考えたら
何かに合格するとか本が出るとかそういうところは
ちょっとしたオマケとかちょっと嬉しいことがありました♪程度のことにすぎないんですよね…!!

わたしが心の底から喜び、テンションがあがるときというのは
作品で「何を描くか」を詰めるときです。
それはストーリーとか描写とかキャラクターのことではなくて、
「宇宙のひみつ」みたいなことで、宗教では「愛」とかいわれるやつのことです。
たぶん、村上春樹のうなぎみたいなもの……かもしれない(まだよくわかんないけどそんな感じがしている)。

わたしにとっては日常で作品を作ろうとしているときが本番というか、
製作中に自分の中で起こる爆発的な思考の広がりとか
作画の試行錯誤で微妙に身についていく技量とか
それ自体に意味があったんだな〜と納得できたのでした。

だからこの調子で今までどおり地道にやって
大丈夫なんだなと思えたのでしたまる。

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