低徊趣味ぶろぐ

漫画家・嘉村朗のブログ

逃げたほうがいいときもたくさんある

徒然にわかったことをメモ。

自分の感性が受け付けないものを直視することは
真実から目を背けずそれを受け入れる行為になるわけでない。
…と、おもいました。
わたしはどこかこの2つを簡単に結びつけていたところがあったような気がします。
困ったものです。

要は、自分に負の感情を芽生えさせる恐れのあるものには
極力近づかないようにしようってことなのですが。。。


「逃げたら負けだ」とか「逃げちゃダメだ」とか、
「お前、逃げていいのか…」なんていうキャラの言葉は
わたしの前を通り過ぎていった無数の創作物たちに登場する
お決まりのフレーズでした。

いつしかそのような「フレーズ」だけがひとり歩きするようになり、
ストレートな言葉だけが力を(錯覚的に)持ってしまったような気がします。
そしてだんだんとすべての「逃げる」行為自体を否定してしまうような考え方を
子供なわたしは勝手に作り上げていたような気がします。
「あらゆることは逃げたりしなけりゃなんとか解決できる」って…。

んなわけないんだよーーーー!!!!!

そもそも「逃げる」行為はマイナスな性質の行為ではありません。
毒が塗りたくってあるボールや灼熱に熱せられた鉄球が飛んできても
受け止めようと思ってはいけないのです。
ちょっと体をずらして避ければいいんです!!
(そんなこと滅多にないけど)

しかし「逃げる」ことを悪だと信仰している身には
「逃げろ〜〜〜!!!!」という本能的警告を察知することができません。
逃げるべきところで「逃げる」という選択肢が存在すらしないので
毒球でも高熱の球でも見境なしに
「とりあえずキャッチしてみせますよ…!!」と構えちゃうんです。
そんで病気になったり怪我したり最悪しんだりしちゃうんです。
「どう生きるのがカッコイイか」だけをポリシーに生きてるようなマンガのキャラならそれでもいいけど
心身ともに健康に生きていくには
毒を帯びたものからちゃんと逃げたり避けたりするのが必要なんだと思います。

お決まりのフレーズとか、流行のフレーズとか
みんなが当たり前のように使っている言葉が
あたかもこの世の正しい振る舞い方であるかのように見える時がありますが
そんなことないんだよなーって今頃になって思い知った今日このごろです。。。
惑わされないように気をつけようと思いました(´・ω・`)

正直、「倍返し」が流行語になったのも憂鬱でした。
「やられたらやり返す」が含まれなかっただけ良いと思いたいです。
報復を正義だと勘違いしているようなあの感じは
毒だと思うのです小気味よくて爽快なのはわかるんですけどええ。