恋愛でも家族でも友達でも、人間関係はみんな片想いなのかもしれません。
両想いは錯覚で(一瞬だけ本当に両想いになることもある)、想い想われる強さはいつもアンバランスであるような…。
以前、ラジオで柴門ふみ先生もこれに似たようなことを話していたのを思い出しました。わたしはその言葉に(というか柴門先生の語りに)すごくハッとさせられて、次には「その感じわかるなあ~」と思ったのでした。
「人間関係に両想いなんかない」と言い切るとなんだか寂しい感じがしますけれど、
この感覚はいつか自分の漫画の水脈に落とし込みたいテーマです。
わたしはシニカルな視線や残酷さへの失望感といった視線を抜きにして、「人間関係に両想いなんかない」の「感じ」を漫画で再現したいのです。
描き上げた先に出た答えが、われわれの人間関係に関する悩みを軽くしてくれるような気がしています。