低徊趣味ぶろぐ

漫画家・嘉村朗のブログ

ふつうのままに……

こんにちは、嘉村 朗です。

 

昨夜はツイキャス配信をしてみようと挑戦してみたのですが、回線が不安定であったりアプリの使い方がわかっていなかったなど開始直後にトラブルを起こして断念してしまいました。

 

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配信中に一人でうまく話せないだろうと思い、台本を用意していました。

台本に考えていることを話し言葉で書いていると自分の仕事に対する思い込みや悩みもちょっとだけ見えてきました。

 

漫画を作るとき、

キャラの気持ちや状況が勝手にわたしの中に流れ込んでくるような感覚になるときがあります。そういうときはいわゆる「キャラが動いている」ような感じで勝手に話が湧いてきます。キャラのやりとりには事件も盛り上がりもないのですが、キャラが目の前で何かをしているのをぼんやりみている感じになります。そういうときはあっという間にお話が作れました。

 

今はそれが全然なくて、どうにかしてキャラクターを面白がったりカワイイと思ったりカッコいいと思う自分の中のワクワクセンサーみたいな部分にアクセスできないかともがいています。

らくがきはそういうつもりで描いています。描いてみたら自分が何に興味を持っているのかがわかるかもしれないと思って……。

 

でも、そんなふうにドキドキワクワクする特別な状態を呼び起こそうと躍起になるのがそもそもの間違いかもしれないと思いました。

 

ドキドキやワクワク、自分の中の何かが湧き上がって昂ぶっている状態というのは非常事態です。普通でない状態です。ゲームのマリオでいうスター状態。短時間の無敵モード。

 

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漫画は毎日描くものだから、平常心でやれるものじゃないとだめなんだと思いました。普通の状態で、平凡でつまらないように見えるくらいの、安定した自分のままでお話を作れることが大事だったんだと思いました。

 

時間をかけて準備したのに配信も上手くいかず、時間を無駄にした虚しさを感じていましたが、こんなことに気がつけたという点で仕事が少し進んだと考えてもいいのかなと思いました。