こんにちは、嘉村 朗です。
スーパーで梅の実が売っていましたのでシロップを仕込みました。
群馬県産の梅です。定番の南高梅も売っていましたが、群馬産を使ったことがないという理由から群馬産を選びました。わたしは迷ったら自分にとって未知の選択肢を選びます。
お酢と氷砂糖でシロップにします。
容器に入り切らなかった分の梅の実は甘露煮にしました。
↑右の容器は梅が乾かないようにコーヒーフィルターを開いたものを実の上にかけてあります。ガーゼがなかったので代用してみました。
甘露煮作りは初めてです。
いくつかレシピを調べてみましたが、どれにも「皮が破れやすいから注意」と書かれていました。なるほど、皮が破れやすいから気をつけたらいいのだなと心して挑みました。実際に作ってみると皮の破けやすさの具合はわたしの想定を逸していました。
「甘露煮の皮は絶対破けてしまうものだ。それでも無傷で仕上げたいのだ!」
そんな確固たる意思がなければ、傷一つない美麗な梅の甘露煮を作るのは不可能だと思いました。それほどまでに梅の実は繊細でした。
甘い汁のゆらぎや実どうしの接触も梅の実には大きな刺激です。その程度の刺激で破けてしまうくらい脆いのです。鍋の中で梅の皮が破けている様子を見つけたとき、わたしは「失敗すること」に感動が伴うことを知りました。
「皮が破ける」具合の感度が自分の中で一気にチューニングされたのを感じました。
どれだけ先人から忠告をもらっていても、実体験にまさるものはないと思い知りました。
「初めて」を体験することはもれなく「失敗すること」で、
わざわざ失敗して自分の間違った思い込みを破壊しにいく行為なのかもしれないと思いました。