低徊趣味ぶろぐ

漫画家・嘉村朗のブログ

お礼というより自分のためだった

こんにちは、嘉村 朗です。

 

ファンレターのお礼ハガキを書きながら気づいたことがありました。

わたしにとって大事な時間だったのでここにも書いておきます。すぐに忘れてしまうから。こんな気持ちになった瞬間があったことをまた思い出せるように……。

 

いただいたお手紙を一つ一つ読み返していると、好きなシーンを伝えてくれる内容がいくつもありました。というのも、以前わたしがブログなどでファンレターに何を書いたらいいかわからない人向けに、「好きなシーンやセリフがあったら教えてもらえると嬉しいです!」と書いたからだと思い出しました。

読者さんによって印象的なシーンやコマが違っており、それぞれのシーンに対する気持ちや楽しみ方まで教えていただけて、とても嬉しかったです。

わたしが感じてもらえたら嬉しいな~と込めた想いをちゃんと受け取ってくれているのがわかり、自分が発信したものを受けっとてくれるひとがこの世の中にいるんだ!ということがどれだけ貴重でありがたいことか、改めて感謝の気持ちが溢れてきました。

 

わたしが手紙を用意しているところを隣で見ていたカレが言いました。「一つ一つにお返事をするなんて、時間も体力もお金もかかるのによくやるねえ。」

正直にいえば、わたしもお返事を書き始める直前まで仕事の一環くらいの気持ちでいました。一種の義務感といいますか、「せっかくファンレターまで書いてくれたんだからささやかでもお返事くらい出さなきゃ!」と思っていたんです。

でも書き始めてみると、考えも気分もすっかり変わりました。

 

2年ほど前に出したお礼ハガキを喜んでくれるメッセージ、

わたしの休養中にいつまでも待つよ!と応援してくれるメッセージ、

わたしの漫画を好きだと言ってくれるメッセージ……

 

そういうわたしに味方してくれているメッセージを読んでいたら、わたしはなんて幸せなんだろう。なんでこんな素敵なお手紙をいただいていたことを忘れていたのだろう。と思い出す時間になりました。

みんなのために……というよりも、自分自身のために絵を描いてポストカードにして配りたいんだなあと思いました。だから、そんな自己満足のカタマリをもらってくれてありがとうと思っています。