低徊趣味ぶろぐ

漫画家・嘉村朗のブログ

書くためには、書くのがいちばんなのよー

絵を描くにしろ、プロットを作るにしろ、何かを作る行為にプレッシャーを感じることは多い。
このプレッシャーは非常に微弱な心の負担でしかない。曇り一つない鏡に水滴が一粒はねた程度の些細なことだ。でも、この微弱な負荷が決断と円滑な思考を妨げているんだ。
何かを作るときに感じるプレッシャーは、たいてい、うまく書けないことへの怖れとか思い通りに書いてやろうという気負いが原因だ。
書けないなら書けるまで微調整してやればいいだけのことなんだけれど、なかなかそれをしない。だからそんな自分を発見したら強制的に手を動かさなければならない。わたしは「とにかく描け!迷ったら描けーーーー!」という紙を机に貼っているんだけれど、それでもしんどい。身体を動かすのがしんどい。書き出したら結構書ける。けれど始めのひとっ走りがどうにもこうにもしんどい。


うまく書いてやろうなんて気負いがしんどさの原因だが、その気負いを排除するためにも実際に書くことが一番の解決方法だ。
書きだすことは頭の中のアイディアを身体の外に排出するってことだ。頭の中のイメージを目に見えるようにするってこと。心の目で見たものを、自分の手で書いてみても同じにはならないことが多い。正直ショックだ。
でもわたしはその事実を知る必要がある。
イメージやアイディアが、今の自分では再現不可能だということを自覚しておくべきだ。
自分の足りないところが見えてくるし、だから次にやるべき事も決まる。イメージを再現できる自分に近づいていける。要は考えてばかりいないで行動しろってことに、また辿り着くのだけど、大切な事は大抵当たり前のこと。当たり前のことができていないことを自覚するのもまた大事ですね。
この文章を書きながらこうやってまた気付くことができました。読んでくれてありがとうー!