低徊趣味ぶろぐ

漫画家・嘉村朗のブログ

自分に嘘をつく読書

本を読んでいて気を付けたいなと思うことがある。
自分に嘘をつかないようにすることだ…。


本を読んでいると、「できるヤツは常に○○している!」とか「君はこんな風に考えたり行動したりできているかい?」みたいなくだりによく遭遇する。
こういうメッセージは大抵、言い方を変えているだけでごく当たり前の内容だし、日頃から世界中に溢れている。
「他人も自分と同じ人間です」とか、「感謝の気持ちをもちましょう」とかそういうの。
わたしは本を通してこのようなメッセージに出くわしたとき、自分の行動を思い返してみて「大丈夫、できてる」って確認してしまう。だけど「できてる」って確認したときちょっと思う。


「本当か?」って。


「いや、できてましたって(゜∀゜;)ハハ…」
「…(゜_゜)」
「できて…たろ?……ヽ(*`Д´)ノしゃっ」
みたいな心のやり取りがあったりした後、先を読み進めるんだけど、こういうときは大抵、
出 来 て な い ときだからな!
素直に「あ!わたしわかってなかった!出来てなかった!」なんて感心するときは良いんだ。出来てないのに誤魔化そうとするとき、過去を捏造しようとするとき、これはまだまだその方面で進歩できないという予兆なんだ。
「自分に嘘をつくな!」って決まり文句は、今まで自分と親和性のある言葉では全然なかった。「知るかボケ」くらいに思っていた。だけど最近なんとなくそーいうことかと分かるようになってきた。
本を読むときは大抵ひとり。自分に対してカッコよく見せようなんてあほらしーな(笑)
素直な気持ちで、本を読みたい。