写生をしている中学生がいました。
わたしも小中学生のころは写生会に張り切って参加しておりましたが、
いま思うとたいして上手くもなけりゃ下手なりに魅力があるわけでもない絵しか描けていませんでした。
学校で強制的にやらされる写生は絵を上手に描くためのものではありません。
展覧会で賞を取る必要もありませんし、
先生にほめられようがこれは違うと言われようが関係ありません。
大事なのは物をありのままに見ることではないかと今では思います。
そこらへんにある建物も草花も、道も空も、
ありふれたすべてのものが
よくよく観察してみると思っていたものとは違うのです。
塀も道も電信柱も直線ではなかったり、
水はみずいろじゃなかったり、
木は種類によってそれぞれ葉っぱの付き方が違います。
それに、
「今」この季節にしか味わえない質感はどこからくるのでしょう…?
学校でやらされる写生というのは
そういうことに気付いたり考えたりするきっかけでしかないような
そんな気がしました。。。