低徊趣味ぶろぐ

漫画家・嘉村朗のブログ

持ち込み、そして反省

ガンガンONLINEに持ち込みしてきました。結果は、新人賞や月例賞に作品を出さない。けれど、担当の編集さんが付きました。


全体的には、少女漫画になってしまっていることが主な問題でした。絵柄や、構図、構成、話の作り方などが少女漫画になっていて、少年漫画としてのスクエニの雰囲気にあっていないということでした。


そして、今回持ち込みをしてよかったのは、改めて自分の作品作りが中途半端であったことに気付けたことだと思います。これはわたしにとって衝撃的で、本当に自分で自分が恥ずかしかったです。というか情けなかった。

その話というのが、「自分の描こうとしている漫画のジャンル(今回はバンドモノ、青春モノというジャンルでした)の歴史、進化を意識できていたか」ということです。

数あるバンドモノ作品、青春作品を可能な限り目にし、時代と共にどのような変化を遂げてきたのか、時代を超えて変わらないものは何なのか、このジャンル特有のおもしろさとは何なのか、このような自分の作品がバンド作品、青春作品といったジャンルの中で新しいものに発展するために必要な何かを探すための研究をわたしは怠っていたのです。

このことを編集さんに指摘されたとき、わたしは初めて気づきました。論文を書くのと同じであることに。

卒業論文を制作するにあたっても、演習で発表するにあたっても、まずは資料収集から始まりました。テキストの先行研究を年代順に洗い出し、流れを把握し、未だに手を着けられていない切り込み口を探していく。そしてまた参考文献探し、読み込み、考察……

今までにないような「新しい」作品、何度も読みたくなるような作品、手元に残しておきたくなる作品。そのような魅力的作品に込められているという「熱意」、「魂」。これはきっと何も無いところから生まれてくるのではなくて、ジャンル(広い意味でも狭い意味でも)の歴史や事象の知識、徹底した考察などのごちゃ混ぜになったところから生まれてくるのかもしれない。作家はごちゃ混ぜの壺の中を整理できる人かもしれないし、面白いものだけもらっていっちゃう人かもしれないし、他人に壺の中を解説出来る人かもしれない。わたしにはわからない。わたしのこの想像自体が間違いかもしれないし。


次の作品作りのために、まずはごちゃ混ぜの壺を作るところから始めてみます。


↑ただの落書き。少年漫画向けの絵も色々けんきゅうしてみようー

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