低徊趣味ぶろぐ

漫画家・嘉村朗のブログ

鬼畜と人性(ひとせい)のはざまから

毎日、猫に会うたび話しかけてやっている。

猫は一応返事をしてくれるし、案外会話が成り立つ。(飼ってみればわかる)
眠いと癇癪を起こすし、仰向けで顔だけ布団から出して寝るし、たまに寝言もいうし、気に入らないことがあると仕返ししてくるし、幼稚園児くらいの弟がいたらこんなかんじだろうかと思うくらいに我が家の猫はだんだん人間らしくなってきた。

ふと外を見ると猫が野ネズミをいたぶって遊んでいた。
わざと逃がしては飛びかかって噛み付いたり押さえ込んだりしていた。
ネズミはチュウチュウ叫び声をあげている。
「こら、やめんか」と止めに行ったがネズミは死んでしまった。

「貴様はまだまだ鬼畜だな」
うちの猫はいろいろな生き物を今までも殺してきたが、食べるわけではないのだ。うちの猫は人が与えるフードとツナ缶しか食べない。(ねこまんまを作ってやっても一口も食べない。)
ただの遊びで殺生をする。しかも本人は得意気。
これではまだまだ「人性(ひとせい)」が成熟したとはいえない。
ほんとうの「人」は弱いものをいじめたり殺したりしないものだよ。

猫のことを畜生呼びしたら母が「そんな酷いことを言わないで(´>ω<`)」と言った。
母は猫がどんなに悪いことをしても最後は許してしまうし、いい子だいい子だと可愛がる。
まずは何者も「人扱い」することから人への一歩が始まるのだと思う。
母は自然とソレをしているのだろうか。知らんけど。
おそるべし母。
これが母というものか・・・