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低徊趣味ぶろぐ

漫画家・嘉村朗のブログ

本を読む時でさえわたしはわたしを騙そうとしてくる

わたしは読書をするとき、自分の知らない語彙や使いこなせない言葉、知らなかった言い回しなどに線を引いていく。

電子辞書を使いながら意味も一つ一つ確認していく。

この作業は簡単なようにみえるが実はそうでない。

自分の語彙力の未熟さを自覚するための作業である。そして同時に無知な自分を受け入れようとしないよくわからん心理のと戦いでもある。

「こんな言葉、これから先に使うことなんかあるのかなあ…?」とか「雰囲気で意味が分かったから知っている言葉だ」とかいい加減な判断を下そうとする自分がいる。そういう時、わたしは線を引くのを一瞬躊躇う。しかし、そういう心理が働くときの言葉は100%わたしのわからない言葉である。だから誤魔化そうとしている自分を自覚しつつ情けない気持ちで線を引く。

きっと、あらゆる場面においてわたしは自分を誤魔化そうとしているのだろう。そんなとき、脳(のせいかどうかは知らん)は自分を騙すためのもっともらしい言い訳を探しはじめる。気持ちにノイズが混じりわずかな違和感を覚える。

そのような違和感を感じるときこそあるべき自分の姿が見えるのかもしれない。「本当はこんなふうにできたらいいのだけれど……」という形で。