低徊趣味ぶろぐ

漫画家・嘉村朗のブログ

ideaはだれのものでもない

考えや思想を所有化しようとすると、
あの考えは私が最初に考えついたのに〜とか
私が先に本に書いたのに〜とかいう声が出てくる。

でもアイディアとか思考内容って
自分ひとりが占有してたんじゃ何も起こらない。

出来るだけ広く行き渡ってもらいたいもののはずだ。

善良で素晴らしいアイディアや思想ほど
地上にあまねく行き渡ってくれなきゃ困るはずなんだ。

そんでもってそういう形ないものが人々のあいだに行き渡るというのは、
それぞれのひとが「このアイディアはいつの間にか自分の中から生まれたものだ…!」
って勘違いするくらいに、
アイディアや思想がひとの内面に馴染んだ状態になることのような気がする。

おそらく、賢者は知識やアイディアを所有しない。
その知識を授けたのが自分だと讃えられることを欲しない。
知識やアイディアは人々のあいだに浸透し使われることで
新しい何かを生み出すもとになってくれるものだと知っているから。
惜しみなく与える側に回るのではないだろうか。


……そういうわけで、
パクったパクられた〜なんて言ってるうちは
自分の思考領域というかマインドを
無限に向けて拡げることは難しいんじゃないかなあ〜。
どうでしょう?ふむ