低徊趣味ぶろぐ

漫画家・嘉村朗のブログ

漫画を描くということ

こんにちは、嘉村 朗です。

 

ブルーベリーのお花。

すずらんのように下を向いて咲いています。白いけれど淡い赤紫色をしていて可憐です。

 

なかなか漫画が描けなくて「もう漫画を描けないのかな…」と挫けたがっている心と、「漫画はこれからもいっぱい描くものがあるじゃないか!」と奮い立たせようとする心が交互に押し寄せては引いてを繰り返していましたが、そのたびにWEB拍手Twitterで応援のメッセージを送ってくださるかたがぽっと現れて優しいメッセージに大変励まされました。

いつもどうもありがとうございます。

 

今日もうまく描けないなりに前進できました。

お話の先を思いつかなくても、とりあえず紙を机に出して、コマを割って何か描いてみたらいいんだよなって思えたんです。

今のわたしはお話の冒頭から終わりまでの見通しがたっていないとネームを描くことができないと強く思い込んでいるだけで、

 

漫画を描くっていうのは

なんとなく頭に浮かんだ場面やセリフを描いたら、

なんとなく次に思い浮かんだ場面やセリフが思いついて

そのまま描いてみただけで漫画ぽいものが出来上がる。

それの連続なのかなって思えたんです。

 

小学生の頃に漫画を描いていたときの楽しい感覚はそんな感じだったなって。

漫画っぽいものを描いていることがただただ楽しかったような気がするんです。

描いている本人もよくわかっていないけれど、「漫画っぽい何か」を描いていること自体に夢中になっていました。頭に勝手に浮かんでくる「何か」を紙に描きたくてしかたなかったんです。

 

 

頭に勝手に浮かんでくるもの、

心に勝手に入ってきたもの、

耳に聞こえてきた音、

手が描きたがっている線、

口に出して楽しい言葉、

言葉にできないけれどドキドキする空気の香り、

肌が覚えている質感……。

 

そういうものを目の前に現れたままに無理なくそのまま描いてみたらいいのかもしれません。

 

ものを作るって、自分らしく動くって、そういうことなのかもしれません。