こんにちは、嘉村 朗です。
とても嬉しいことがありました。
友人が群像新人文学賞を受賞したのです。
連絡をもらってすぐに本屋さんへ駆けつけました。
その足でカフェに入って受賞作を読みました。
小説という細かなところまで神経の通う言葉で紡がれた世界に、いちいちココがよかった!ここが好きだと文章にして書き出すのもナンセンスに感じ、読みながらわたしの中に浮かんだイメージを絵にしました。*1
夢野寧子「ジューンドロップ」のイメージ
わたしにとっても久しぶりに力を抜いて一気に描きあげることのできた絵です。
寧子さんからも、あなたってこんな絵も描けるんだ!すごい!と喜んでもらえました。描いてよかった一枚です。わたしもこんな絵が自分から出てくるなんて知らなかったので小説の世界を書いてくれた寧子さんがいて、それを読ませてくれたからなんですよね。とてもありがたいことです。
他にも小説の中の言葉や主人公の感じていることを通じてひらめいたことがたくさんありました。
その発見の1つが、小説の中でいわんとしていることの誤読をおそれずに、まずはわたしが感じてしまったままにイメージで遊ぶこと、イメージに浸ること。それ自体が案外楽しいことなんだなと思えました。
小説好きなひとが物語をどう読んでいるかよくわかりませんが、わたしは理屈や理論で小説世界を理解しようとし過ぎていました。でも、どう読んでもいいんだと、自分のペースで、自分の中にすでにある感性を使って読むことからしか始まらないじゃないかと思えました。
寧子さん念願の文学賞受賞はわたしにとっても素敵なことや面白いことだらけで、誰かの幸せは本人も気づかないところで勝手に広がっていくのかもしれないなと感じられました。
おめでとう!
*1:念のため補足しておきますが、みなさんがお書きになるテキストの感想全般をナンセンスだと言っているのでなく、その瞬間のわたしと作品の関係において限定の感じ方です。テキストメッセージによる応援や喜びの感想はクリエイターをもれなく励ますものであることを断言します。