低徊趣味ぶろぐ

漫画家・嘉村朗のブログ

はっきり言わなきゃ伝わらない

わたしの漫画の問題点に、

  • 男の子の気持ちがわからない。
  • 男の子のイケメン度が足りない。(魅力がいまいちわからない。)

というのが長らくあるのですが、今日風呂に入っていてハッとしました。
男の子の気持ちも、はっきり描かなきゃわからない。
すーっっっっごくあたりまえのことなのですが、超今更なのですが、やっと、気付いたのです。


どうして今まで男の子の気持ちをはっきり描かなかったのかというと(力不足というのももちろんあると思いますが)、主人公目線をきっちり守り過ぎたせいじゃないかと思います。
読み切りにおいて、主人公以外のモノローグを入れることは読み手の混乱を招くので好ましくありません。そのうえ、主人公は相手の考えていることをわかるわけがないという考えがわたしの中にありました。
しかし、人と人が心を通わせるときというのは、まず互いの気持ちや意志をちゃんと交換し合うものです。
相手が何を考えているのか、はっきりと知る必要があるのです。はっきりしない内はただの想像でしかありませんし、誤解のもとにもなります。
相手の考えを知ったうえで、相手を受け入れるか、受け入れられないかを決めるのです。
日常生活でも、自分のしたいこと、考えていることを相手にはっきりと言葉で伝えなければ、絶対に相手にはわかってもらえないのです。
そんな基本的なことが、わたしの漫画ではできていなかった。
作品の中で、キャラ同士が気持ちを伝えられていなかったのです。気持ちがはっきりと「言葉」にされていなかった。
これは決して気持ちの表現をすべて「言葉」に頼るという意味ではありません。モノローグを入れればいいという意味でもありません。表情や行動、背景の処理などで気持ちの状態を表現することも重要です。しかし、それだけでは、読んでいる方にはわからないのでは……と思うのです。(少なくとも、わたしの漫画では。)


「言葉」を使って、気持ちをはっきりと表現する。
これが次回作の課題です。
ただ、想いを吐き出すのでも、想いをぶつけるのでもない、すごく自然で、かつキャラに親近感や応援したい気持ちを抱いてもらえるような、そんな漫画的表現……。
きっとここが一番頭をひねる所になるでしょう。うまくいくかもわかりません。だけど、自分が次にどうしたらいいのか、わかったような気がしてうれしいです。
次もがんばります!

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