こんにちは、嘉村 朗です。
スーパーで小さい鯛が超安価で手に入りましたので鯛めしを作りました。
魚の頭は左向きが習いですが、魚焼きグリルから乗せやすい体勢のまま鍋へ入れたら右向きでちょっとテンションが下がりました。
この程度のことでテンションを下げてしまうわたしって一体……。
鍋に鯛を投入した瞬間、あやまちに気がつく。
メールの送信ボタンを押した直後に誤字脱字に気がついてしまう、あの感じ……。
食卓マナーをしつけてもらったおかげで箸や茶碗の置き方などが染み付いている反面、わたしにはちょっとでも間違ったら人間失格の烙印を押される恐怖心があります。無駄なプライドだなあと思いつつ、文化とか共同体意識ってこういうふうに成り立っているんだと理解する瞬間でもあります。
気がついたときにひと呼吸置いて、正しい(ような気がする)向きに変えることもできたわけです。
でも、身の崩れた魚になるのは見た目が悪くなるのでそれも嫌でした。
せっかく初めて鯛めしを炊くのだから少しでも見栄えのする状態にしたい!というこれまたくだらぬ見栄をはり、結局右向きのまま蓋をして炊飯しました。
わかっていてもヘンテコリンなことをしてしまうことが、人間にはあるのだ!と思いました。自分の中の見栄やプライドに振り回されて葛藤したりすることもあるのだと……。
こういう体験をすると「人にはやさしくしよう……」と思えるのでした。